五観の偈ひとつには功の多少を計り彼の来処を量る(この食べ物が、この食膳に運ばれるまでには、どんなに多くの人の手が加わっているか感謝します) 二つには己が徳行の全欠をはかって供に応ず (私は道にかなった行いがまったく欠けているのに、こうしてこの食事をいただくことを過分に思っていただきます) 三つには心を防ぎ過貪等を離るるを宗とす (食べ物に向井、貪りの心、怒りの心、執着の心を起こさないよう努めます) 四つにはまさに良薬を事とするは刑枯を療ぜんが為なり (食べ物は人としての生活を保つための薬であり、心身の飢渇を癒すものと心得ていただきます) 五つには道業を成ぜんが為に応にこの食を受くべし (この食べ物は自分の職責を成し遂げるためにいただきます) |